最強のエディタiText Express|その魅力と縦書き設定の仕方をご紹介

iText Expressの画面

MacにはSimple Textというエディタが最初から入っている。動作は軽く、余計な機能がないため、非常に使いやすい。文章を書くだけならWordなどのワープロソフトより圧倒的に使いやすい。しかし、やはりシンプルなだけに物足りない場面があるのも事実。そこでおすすめしたいのが、フリーのエディタであるiText Expressだ。

このiText Expressは縦書きができたり文字数カウントが簡単にできるのでとても便利だ。とりわけ小説や脚本、シナリオを書くのに向いている。以下、このiText Expressの使い方と魅力を徹底的にご紹介しよう。

iText Expressの魅力

このiText Express、私がこれまで使ったことのあるエディタで間違いなく歴代No.1である。MacではSimple Textからこれに乗り換えて10年くらい使ったし、Windowsに乗り換えてからはメモ帳、Terapad、Meryを試したが、結局iText Expressに匹敵するものはなかった。

では、どんな部分が魅力なのか。

フリーソフト

まずはフリー、無料であるというところ。一応、iText Proという有料版もあるのだが、それはまったく必要ない。無料で十分な威力を発揮する。

縦書き対応

次に、縦書きができるという部分。これが決め手となっている。私は小説を書いているのだが、MacBook Airの11インチの画面にiText Expressのウィンドウをいっぱいに開き、縦書きで執筆するときわめて快適だ。

情報の見やすさ

さらに、行と列、そして文字数が簡単に確認できるのもポイントが高い。今もiText Expressでこの記事の下書きを書いているのだが、左下には「行:36 列:25」と表示されている。右上の「情報」をクリックすれば総文字数などがパッと表示される。

このように、iText Expressは文章を書くのに必要な機能を過不足なく備えてくれている。小説や脚本など、縦書きが基本となる文章を書いている方にはこれ以上ないほどおすすめだ。

iText Expressで小説を書くための設定【簡易Ver.】

では、具体的に小説を書くのに適した設定方法を教えよう。

  1. 「書式」から「縦書きにする」
  2. フォントを「ヒラギノ明朝 Pro W3」にし、サイズを18にする
  3. 右上の「ツールバー」をクリックして、表示を「テキストのみ」にする
書式から縦書きにする

縦書きの設定を調整するときには、メニューの中の「書式」をよく使う

最後に緑色のボタンを押して、11インチなり12インチの画面いっぱいに表示。すると、まるで単行本の見開きのように、パソコンの画面にテキストが表示されるのだ。

簡易な縦書き

愛用のMacBook Air 11インチでこのような設定にすると、もはや小説執筆環境としては完璧。どんな文豪の文机や万年筆より、小説が書きやすくなる。

iText Expressで小説を書くための設定【上級者Ver.】

以上のやり方でもまったく構わないのだが、より見た目を単行本の見開きに近づけたい、もっと雰囲気を出したいという方もために、もう少し上級者向けの設定方法もご紹介しよう。上の簡易Ver.をベースとしていじっていくので、まずはそこまで完了させてほしい。

以下の作業はほとんど、「書式」を使う。

ページサイズで表示

iText Expressは通常だと縦書きでも横書きでも「ページ」という概念がなく、どこまでも行が続いていくが、「ページサイズで表示」にすると、ページごとの表示となる。

フォントサイズを10に

ここでサイズを小さくする。先ほどのようにサイズを18とかにしてしまうと行数と文字数のマックスが小さいので、10くらいにする。

「ページレイアウト」から「文字数と行数の設定…」へ

ページレイアウト

ページサイズで表示にしておくと、「ページレイアウト」が選べるようになるので、そこをクリック。出てきたウィンドウの右下にある「文字数と行数の設定…」を選ぶ。

文字数とページ数

すると、ここで1行の文字数とページの行数を選べるようになる。今回は刊行されている書籍に近い見栄えとなるよう、1行37文字、1ページ40行としてみた。

「ルーラを表示」と「ガイドラインを表示」のチェックを外す

書式

またしても「書式」だが、上の方にあるこの2つのチェックを外すと、テキストの周囲にある四角い枠が外れ、なくてもいい右端のガイドラインが消えてさらにすっきり! だいぶ見栄えがよくなる。

ウィンドウ左下で100%を150%か200%に

ここまでの設定を行うと、フォントサイズが10なので文字が小さすぎる。そこで、テキスト入力ウィンドウの左下にある100%という数字を150%か200%にして、見やすい表示にする。小さなパソコンなら150%、大きいモニターを使ってるなら200%にしてもいいだろう。

「フッタ設定」でページ番号を挿入

最後に、フッタにページ番号を入れる。

フッタ

以上にようにすれば非常にすっきりするし、そのままプリントアウトして新人賞に応募できる状態となる。いちいちWordやOpenOfficeにコピペして整えなくてもいいので便利だ。

原稿用紙上級版

iText Expressの小技

さらにいくつか、iText Expressで使えるちょっとした技をご紹介しよう。

部分的に字数カウントする

ウィンドウ右上にある「情報」をクリックすると「カウント」が表示されて、原稿の文字数が表示される。

iTextの字数カウント

だが実は、テキストの一部分を選択した状態で同じように「カウント」を表示すると、選択した部分だけの文字数が表示される。これも便利。

背景色を変える

同じように「情報」をクリックし、さらに「編集」を選ぶと、背景色を変えることができる。気分を変えたいとき、目に優しい色にしたいときにいい。

背景色の変更

文字を置換する

「検索」から「検索…」を選び、「検索文字列」にもとの言葉、「置換文字列」に置き換えたい言葉を入力。それから「すべて置き換え」をクリックで、テキスト中のすべての言葉を置き換えることができる。登場人物の名前や施設名など、固有名詞を置き換えるのに便利。また、未定の部分を「◆」などにしておいて、あとで決めてから置換するのも手。

置換

iText ExpressのQ&A

ルビ(ふりがな)を振ることはできませんか?

無料版のiText Expressではルビは振れません。有料のiText Proならできます。

Windows版はありませんか?

かなり古いバージョンにはあったようですが、2017年現在、Windows10で使えるものはないようです。私は現在BootcampでWindowsを使っているので、iText Express for Windows10の登場を渇望しております。

原稿用紙のテンプレートはありませんか?

探してみましたが、見つかりませんでした。ただ、上でご紹介したやり方によって20字20行の400字詰にすることは可能です。

縦書きの文章中の2桁や3桁の数字を横向きにすることはできますか?

残念ながらできません。市販の小説などでは、縦書きなのに「10」とか「300」といった数字が横になっている、いわゆる「縦中横」があるのですが、iText Expressにその機能はありません。

用紙サイズの変更はどうやったらできますか?

メニューバーの「ファイル」「ページ設定」からできます。A3、A4、A5、B5などが選べます。

禁則処理とは何ですか?

句読点や括弧が行の頭に来ないようにする処理のことです。学校で習った作文のルールと同じですね。iText Expressでは、「書式」「行末の禁則処理」でこれを行うかどうか設定できます。

iText Expressはどこでダウンロードできますか?

App Storeでダウンロードできます。

最後に

以上、Mac用のエディタ、iText Expressの使い方をご紹介した。やはり何と言ってもこのエディタの強みは縦書きへの対応だろう。小説執筆のために開発されたのかと思うほど、痒い所に手が届く細かな設定ができる。直感的に使えて、見栄えもいい。

すでにiText Expressは何年も使っているが、まったく不満に感じたことがない。私にとって、理想のエディタである。

ただ惜しむらくはWindowsに対応していないこと。今はBootcampを使い、ほぼWindowsで作業をしているので、iText Expressが使えないのだ。Meryというエディタを我慢して使っているが、やはりiText Expressには及ばない。

では、Macユーザーで何かいいエディタはないかと探している方、とりわけ小説や脚本、シナリオを書いている方は、ぜひともiText Expressを試してみてほしい。必ず気に入るはずだ。