iPhoneのAppleCare +は入るべき? 期待値を使って算出

applecare数学的結論

昨日、Appleストアから新品のiPhoneXRが届きました。美しい赤色の端末が、今もテーブルの上で存在感を放っています。格安SIMを入れたから、もう電話もネットもできる。

けれど、あと一つ片付けねばならない問題が残っているのです。それが「AppleCare +に入るべきかどうか」問題。果たして入るべきかどうか、確率と期待値を使って考えてみました。

壊す確率〇〇%なら入った方がトク……!?

iPhoneXRが壊れたら修理にいくらかかる?

※この記事の内容はYouTube動画でもお伝えしています。

この手の保証に入るべきかどうかは、まず「自費だと修理費用にいくらかかるのか?」をまず考えるべきです。でないと、AppleCare +が損かトクかなんてわからない。

こちらをごらんください。AppleStoreに書かれている公式の修理代です。

画面の修理 22,400円
その他 45,400円
バッテリーの交換 7,800円

https://support.apple.com/ja-jp/iphone/repair/service/pricing

というわけで、そこそこ高額。「うわ、落っことして画面われちゃった」で22,400円、安いスマホが新品で買えちゃう値段はけっこう痛い。

けれど、本体代金が10万円前後ですから、このくらいは妥当なのかもしれません。

なお、修理に出すにはApple Storeだけではなく、Apple製品正規修理サービスを提供している「ビックカメラ」や「カメラのキタムラ」でもOKです。どこも要予約。

AppleCare +に入っているとiPhoneXRの修理代は?

では次に、AppleCare +(アップルケアプラス)に入っている場合には、上の修理代はどうなるのでしょうか? 見てみましょう。

画面の修理 3,400円
その他 11,800円
バッテリーの交換 0円

というわけで、ぜんぶ無料ではないけれども、グッとお安い。

これだけ見ると「いいじゃん」と思いますが、しかし、問題はAppleCare +のお値段と、保証が続く期間、それからさまざまな条件次第ということになります。

1年間保証とAppleCare +|値段・保証期間・条件を比較

iPhoneを買っただけだったら何の保証もなし。でも、AppleCare +に入れば保証を受けられる……というのはちょっと間違い。

実は、iPhoneはただ購入しただけで「1年間保証」がついてきます。考えてみたら、普通の家電やガジェットでも1年くらいは保証があるわけですから、まあ当たり前ですね。

ただし、これは「自然故障」の場合のみ無償修理してくれるというもので、落としたり水がかかったりした場合(事故・過失)は対象外。あくまで「何もしてないのに壊れた!」というときだけです。

では、この1年保証とAppleCare +を比べてみましょう。

1年保証 AppleCare+
値段 0円
(本体購入)
16,800円
自然故障の保証期間 1年 2年
無償電話サポート 90日 2年
事故・過失で壊したときの保証内容 22,400円(画面割れ)
45,400円(その他)
7,800円(バッテリー交換)
3,400円(画面割れ)
11,800円(その他)
0円(バッテリー交換)
AppleCare+の備考

  • 安く修理できるのは2回まで。
  • イヤホンやLightningケーブルなども無償保証。
  • 盗難・紛失への保証はありません。

というわけで、どうお感じになったでしょうか?

電話サポートに関しては、私はありがたみを感じません。この手のサポートってほぼ利用したことがないです。だって、わからないことがあればGoogle先生か詳しい知人・友人に聞きますから。

となると、メリットとしては次の2点。

AppleCare +のメリット
  • 自然故障への保証が2年間に延長
  • 2年以内に過失・事故で壊れたとき安く修理してもらえる(2回まで)

はて、これをどう見るか?

自然故障の場合のケアが1年延びる……でも、1年目は無事で、ちょうど2年目に勝手に壊れる可能性は低い気がします。初期不良ならありうるし、3年くらい使うと壊れるかもしれませんが、2年目はいちばん安全な気がする。

となると、いちばんのポイントはやはり、「2年以内の過失・事故で壊しちゃった場合の修理代が安くなる」というところですね。

画面割れなら11,800円が3,400円に、その他は45,400円が11,800円かー。うーん、どうだろう。

1年保証とAppleCare +の損得を3例で検証

わかりやすくするため、具体的な例で考えてみましょう。

例1)1回だけ落として画面を割っちゃった

よくあるケースがこれ。iPhoneはなかなか繊細ですから、アスファルトに落としたら画面にビシビシとヒビが入ってしまいます。このとき、比べてみると……

自費 AppleCare +
22,400円 16,800+3,400
=20,200円

というわけで、自費の方が2,200円だけ安い。これは、あんまり変わりませんね。

「自分は物持ちがいいし、もし壊しちゃうとしても1回画面割れするかどうかだろう」

ぐらいの人は、まあ、AppleCare+は入らない方がよさそうです。私もこの部類でございます。

例2)1回だけ本体が壊れた

画面のガラスが割れるだけでなく、もっと強い衝撃が加わったり水没させたりして本体に深いダメージを負ったとき、修理代金はどうなるでしょう? こちらです。

自費 AppleCare +
45,400円 16,800+11,800
=28,600円

というわけで、差額は16,800円。これはけっこうな差です。

まさにAppleCare+の購入金額と同額で、「あー、最初に入っておけばなー」と思わされる絶妙なライン。

しかし、それほど深刻な壊し方をするものだろうか。ふつうに行けば、何事もなく使えるんじゃないか。なーんて考えると、最初に16,800円を払うのはやや抵抗がありますね。

例3)画面割れとその他の損傷1回ずつ

一応、このパターンも考えておきましょう。

自費 AppleCare +
22,400+45,400=
67,800円
16,800+3,400+11,800
=32,000円

35,800円の差。言うまでもなく、こんなことになるならAppleCare+に入っておけばよかった、ということになります。

「自分ならこのくらいのオッチョコチョイはやりかねん」という方は加入すべきでしょう。

確率と期待値で考えてみよう!

例を3つ出してみましたが、うーん、はたして自分はAppleCare+に入るべきなのかどうなのか、いまひとつわかりません。たぶん入らなくていい気もするけど、入った方がいいような気もするし。いま迷ってる方もこんなモヤモヤを抱えていらっしゃるでしょう。

ここで活用できるのが、中学生のとき(高校だっけ?)でならった「期待値」の考え方です。

はたしていくらかかるのか、期待値を使って考えてみることにしました。

そのために、まず自分が「2年以内にiPhoneXRをどのくらいの確率で壊しちゃうか」という確率を考えてみます。

壊しちゃう確率の想定

画面割れ:10%
本体損傷:5%

おそらく、このくらいだと思います。前に3年間使ってたiPhone6は結局無傷ですから、壊す確率はこんなもんでしょう。私の場合はね。

では、この確率に基づいて、自費修理とAppleCare+でかかる費用の期待値をそれぞれ計算すると……

自費 AppleCare +
22,400×0.1+45,400×0.05
=4,500円
16,800+3,400×0.1+11,800×0.05
=17,730円

はい、もう完璧にわかりました。圧倒的な差となりました。

数学の力は偉大ですね。

期待値とは?

期待値とは、ギャンブルや保険などで使われる考え方で、金銭的な損得を計算するのに便利な方法です。「取りうる値」と「それが起こる確率」を掛け算して、ぜんぶの場合を合計することで求めることができます。

上記のような確率で考えるなら、AppleCare+はぜったいに入るべきではありません。だって、期待値的に4倍くらい割高だから!

数学の力は偉大ですなぁ。

壊す確率が何%ならAppleCare+に入るべき?

ここまで来たら、もっとしっかり計算して、壊す確率が何%以上ならAppleCare+に入るべきなのか、答えを出しておきたいですね。

というわけで、本体を壊しちゃう確率をaとして、画面割れしちゃう確率を便宜的にその2倍の2aとして計算してみましょう。

ちょうど自費修理とAppleCare+での修理費用の期待値が同じになるのは、次の等式が成り立つときで……

22400×2a+45400×a=16800+3400×2a+11800×a
90200a=16800+18600a
71600a=16800
a=0.2346…
a≒23%

というわけで、なんと本体をぶっ壊してしまう確率がほぼ4分の1近くないと、AppleCare+はトクにならないという結果になりました。

そんなに高い確率で壊す人がはたしてそんなに多いのか、ちょっと疑問ですね。私は、やっぱり入らない方がトクみたいです。

計算の前提
  • すべてiPhoneXRの場合の修理費・代金です。
  • 電話サポートと自然故障の保証延長、バッテリーと付属品の交換は度外視しています。
  • 画面割れをする確率が本体の損傷確率の2倍という前提で計算しています。

バッテリー無料のメリットも含めて再計算

これで終わろうかとも思ったのですが、AppleCare+に入ったらハッテリーがただで1個もらえちゃう。これも考慮しないと不公平だとAppleに怒られそうなので、それも含めて計算し直してみましょう。

バッテリーは通常1個7,800円なので、AppleCare+に入ればこの7,800円をトクするとして考えます。

22400×2a+45400×a=16800+3400×2a+11800×a-7800
90200a=9000+18600a
71600a=9000
a=0.1256…
a≒13%

というわけで、大幅に違う数字が導き出されました。

「AppleCare+に入ればバッテリーが1個もらえるから7800円のトク」と考えるなら、そのときのボーダーラインとなるのは本体損傷の確率13%、画面割れの確率26%です。

これなら入っておこうかと思う方もいらっしゃるでしょう。

ただし、バッテリーがもらえるのを7800円のトクとして捉えるかどうかは人それぞれですし、2年経つ頃にはiPhoneXRのバッテリーの値段も下がってる可能性があるわけで……これが絶対に正しい数字とは限りません。あしからず。

結論
2年以内に本体を壊しちゃう確率13%、画面を割っちゃう確率26%以下だと思うなら、AppleCare+は入らなくていい!

まとめ

iPhoneXRを例にとり、AppleCare+に入るのはトクなのかどうかを考えてみました。結果的に、「本体を壊す確率13%、画面割れの確率26%以下なら入らない方がいい」となりました。

私自身はあまりモノを壊す人ではないので、いさぎよく、デフォルトの1年保証のみで使っていこうと思います。

AppleCare+に入っちゃうよりは、ケースに入れたり保護ガラスを貼ったりして、壊す確率を少しでも下げた方がよさそうです。

ちなみに、上記の計算ではAppleCare+に付随する他のいろんなサービスを度外視して、もっとも恩恵が大きい部分だけを取り上げています。計算結果は確定的なものではなく、あくまで目安ですのでご了承ください。

【2019年版】格安SIMおすすめ5選! ソフトバンクユーザー向け

2019.01.05

付録:8,8Plus,X,XS,XS Maxの修理代金

私はiPhoneXRを買ったので、その修理代金とAppleCare+の値段で考えましたが、別の端末の場合を知りたいという方もいらっしゃるでしょう。

なので、計算できるように他のiPhone端末の修理代金などを載せておきます。

・AppleCare+の料金

for iPhone8 14,800円
for iPhone8Plus,XR 16,800円
for iPhoneX,XS,XS Max 22,800円

 

・自費修理

iPhone自費修理料金(有機EL画面の端末は修理代が高い! 一方、XRは最新機種なのに安価です)

 

・AppleCare+を使った修理料金

AppleCare+での修理料金

 

・iPhoneのバッテリー交換費用

iPhoneバッテリー交換費用